魚肉が沈殿していることがあるので、よく振ってお飲みください。
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H-2A打ち上げライブ中継 in 宇宙科学研究所

 打ち上げ成功祝! in Rick’s


05.02.26


 とうとうこの日がやってきた。MTSAT-1R/H-ⅡA ロケット 7号機」の打ち上げである。
 相模原市由野台にある文部省「宇宙科学研究所」では、打ち上げのライブ中継が行われる。
 ロケットとは、打ち上がればそれで終わりのように思うかもしれないが、そのあとの「使命」が果たせなければ「成功した」とは言えないのだ。
。TVではそこまでの中継はしない。
 打ち上げ予定時刻は17:09。私たちは16:45に守衛所で受付を済ませた。入構バッジのナンバーは145と146。既にそれだけの人数が集まってきているようだ。
 中継会場は正面の研究管理棟2F、会議場である。



 ここは“大学院だけの大学”総合研究大学院大学(総研大)の「相模原キャンパス」なのだ。
 1Fのロビーは展示スペースになっている。夏の一般公開のときとほぼ同じようである。

 さっそく2Fの会議場に入るとほぼ満席状態。席を見つけて座って待つ。大型画面には射場の様子が映し出されているが、「只今ライブ中継を遅らせています」という表示が…???いやな予感がよぎる。
 17:04、アナウンスがあった。通信のエラーが見つかったらしく、打ち上げの時間が遅れることになるようだ。打ち上げは何時になるのか、それとも延期になるのかを含めての連絡待ちの状態であるらしい。
 さらに待つこと十数分。17:30近くなってようやく、18:25に打ち上げるという連絡が入る。会議場内の張り詰めた空気がどっと緩む。
 ライブ中継まで時間があるので展示を見に降りた。



 「M-Ⅴロケット」。こうして模型になっていると実にかわいい。うしろの柱の右側にも、いろいろなロケットたちの模型がある。



 人工衛星というのは、ロケットの先端にこんなふうに積まれるのだ。このとき、大きな太陽電池パネルはパタパタと小さく折り畳まれている。



 「MUSES-B」。愛称「はるか」。
 太陽電池パネルのない本体だけの実物大。
 こんなアルミホイル張りのような姿で完成品なのである。



 ふと足元を見たら、これは衛星組み立て台車というものらしい。「MUSES-C」用なのか?(ガムテープに書いてある)
 1t程度の衛星ならこんな台車の上に置けるらしい。



 左、「Kawasaki」の文字が見える。ロケットのエンジンも作っていたらしい。
 右、「はやぶさ」1/5スケール。両翼は太陽電池パネル。

 17:50、ライブ中継が始まった。宇宙研のあたりはそろそろ暗くなり始めているが、もっと西の種子島はまだまだ日差しが明るい。時差がないのに、ちょっと不思議に感じる。
 「MTSAT-1R」の解説などが放映される。それが終了して打ち上げ10分前、5分前と緊張が高まってくる。
ロケットの数箇所にドライアイスのような白い煙が見える。カウントダウンは確かだいぶ前から始まるはずだと思っていたのだが、今回は…?と思っているうちに、各所の準備が完了していくアナウンスが流れる。
 その瞬間はいきなり来た。
 「第1段エンジン点火」
 そして男性の日本語アナウンスのあとを追うように、女性の英語アナウンスが告げる。
 「1st stage engine ignition」
 「リフト・オフ」
 「Lift ‐ off」

 英語のアクセントは「オ」ではなく「リ」が高い。
 燃料ホースがハラリと外れ、H-ⅡAが滑るように上昇を始める。
 いつの間にか立ち見まで出ている会議室の一同が固唾を呑んで見つめる中、H-ⅡAはあっという間に雲の向こうへ消えて行った。
 まだ誰も画面から目を離さない。打ち上げは終わってなどいないのである。
 2分10秒後、「SRB‐A固体ロケットブースター」分離。続いて、「SSB固体補助ロケット」分離。前回の失敗は、このSRBが分離できなかったからである。今回は正常に分離。
 映像が入ってくる。このときの高度は60kmほど。
 4分15秒後、衛星フェアリング分離。ロケットの先端に積まれたMTSAT‐1Rを包んでいる「カバー」が卵の殻のように、パカッと割れて離れるのだ。これ以降、衛星はむき出しになる。高度は138km。もう既に、抵抗になる空気などない。
 地上局が種子島局、内之浦局、小笠原局、クリスマス局と管制を引き継いでいく。
 そして38分後、サンチアゴ局に移管した直後、
 
「よし!」
 
総合司令塔の映像と誰かの大きな声、そして拍手。
 衛星分離、静止トランスファー軌道に投入完了の瞬間だった。


 会議場では「よかった~~~~」と、風船の空気が抜けていくような“音”がした。(笑)みんな心配だったのだ。
 集まっているのは一般の宇宙航空ファンよりも、今日が休みの教授や学生、関係者のほうが多いに決まっているのだ。
 すぐ前のイスに座っていた高校生くらいの男の子も、「よかったぁぁぁ!!」と机に突っ伏して、のびてしまった。(^_^;)

 ライブ中継終了のアナウンスが流れ、どこからともなくさざなみのような拍手が沸いた。誰も彼も、拍手でもしなければいられないような気分だったに違いない。

 

 このあたりの詳しいデータはこちら
 H‐2Aロケット 7号機 打ち上げシーケンス
 http://mtsat1r.rocketsystem.co.jp/summary/sequence.pdf
 上の写真の表などが見られる


 打ち上げ概要
 http://mtsat1r.rocketsystem.co.jp/summary/index_j.html


 射場レポート
 http://mtsat1r.rocketsystem.co.jp/report/index_j.html
 MTSAT-1R/H-IIAロケット7号機の整備作業状況の写真とレポート


 RCC(種子島宇宙センター総合指令棟)速報
 http://mtsat1r.rocketsystem.co.jp/rcc/index_j.html
 打ち上げ当日朝からの、打ち上げ準備段階~打ち上げまでの模様



 左、実物大の「はやぶさ」。こんなカタチで宇宙を飛んでいるのである。

 研究管理棟を出て振り向いた。あのひとつひとつの窓明かりの中に、打ち上げ成功に喜ぶ顔があるのだ。
 私たちもうなぎを食った甲斐があったというもの。(笑!「更新履歴」05.02.26参照)



 正面玄関の守衛所。入構バッジを返却して、宇宙研をあとにした。
 まだ宵の口のR16。JR淵野辺駅までは歩いて15~20分ほどである。

 さて、「MTSAT-1R/H-ⅡA ロケット 7号機」の打ち上げという大型ミッションを見届けた私たちは、次なる任務遂行のために移動を開始した。先ほどkiriがコンタクトをとったところ、平常どおりの営業がなされているようである。
 淵野辺駅から各駅上り列車に乗って町田に向かう。異変は古淵を過ぎたときに起きた。
 「次は~、磯子~、磯子です」
 ナニぃ!?そんなバカなぁぁぁッッッ!!!
 確かに、秒速10.2kmに達したH-ⅡAなら古淵の次は磯子かもしれない。しかし、私たちが乗っているのはJR横浜線各駅列車なのである!!
 次の瞬間、
 「失礼いたしました、次は、町田ァ~、町田!お忘れ物ございませんようお確かめください」
 そーだろー?そーだろー!(笑)


  

まずは「大きなお肉の和風ガーリックライス」。空腹が限界にきていたkiriは、食いのロケットスタートである。


  

続いて「フライドポテト」を撮影する間もなく食い尽くし、「オープンオムライス」と食いまくる。
飲みに来たんじゃないのか!?



 ★本日の打ち上げ祝・飲みシーケンス
 kiri:バス、モスコーミュール、サイドカー、マンハッタン
 30:バス、バカルディーカクテル、XYZ

 やっぱり「飲み」ではなく「食い」である。支払いも一皿分多かった。(-_-;)

 左は隣にいた常連Hのボトルの底。


今回の打ち上げにかかった費用は100億円だという。
この費用の巨額であることを考えただけでも、もう少し世間一般、
宇宙開発事業に関心を持ってもいいのではないかと、思わなくもないのである。

せめて相模原市よ、
独立行政法人宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部の相模原キャンパスがある「サガミハラ共和国」
と、名乗るくらいなら、市役所で打ち上げライブ中継ぐらいはやってみない?ねぇ。

銀河連邦
http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/uchyu/ginga/ginga_j.html


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