魚肉が沈殿していることがあるので、よく振ってお飲みください。
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観音崎から久里浜へ




【09.07.07】

 

思いのほか風の強い、そのせいで雲が飛んだのか、にわか仕立てのような夏の青い空。
頭の先にほどけない紐で結びつけられたような懸案事項を、その風に靡かせながら三浦へ向かった。
横浜と横須賀ではもう天気が違う。風が違う、空気が違う。

冗談のような地名、「平成町」。
1984年(昭和59年)~1992年(平成4年)までかかって埋め立てられた「海」がこの街になったそうだ。
ここを貫いて走る道は「よこすか海岸通り」。
今、訪れる人たちは、この雰囲気を横須賀のものだと感じるのだろうか。
私には、30年前の大滝町アーケード街の記憶がある。あと、さいか屋とか。
京急の駅舎も私の中ではものすごく古い。


 

信号待ちの間にふと思いついて、大津漁港へと入り込んでみた。
するとそこは、馬堀海岸のフェニックス並木の横須賀側終点だった。




なるほど、あの道は車が停められなくてと思っていたけれど、
ほんのちょっと景色を眺めたいだけならここへおじゃますればいいのかもしれない。



(マウスオンで猿島!)
堤防へ出ると猿島があんなに近くに!船着き場や小さなビーチも見える。



(マウスオンで海岸道路!)
ここまで陽射しが強いと気分も良くなってくるというもの。
風を受けて、彼らも気持ち良さそうだ。




海岸通りを走りきった地点。道が右へ上りカーブになる手前には磯が広がっている。


 

平日の昼前なのに人がたくさん出ていて、何か採っているようだった。
緩くカーブしながら登っていく道の左手が走水海水浴場で、駐車場には結構車が入っていた。



(マウスオンで広川丸とわさび食堂!)
いつものコンビニでまたもやトンビの餌を購入。(笑)
通りの向かいにある「味美食堂」が目を引くが、
向こうに見えている「わさび食堂」のほうがもっと気になる。




走水交差点を過ぎ、観音崎京急ホテルの先を少し右に折れるとを少し右に折れると灯台が見えてくる。
と思ったら、この時はちょうど湾の外から低い雲が山全体にかかってきていて、
入江へと吹き下ろすように雲の一部が流れ落ちてきていた。
右に見える緑は横須賀美術館の芝生だ。
そういえば、R16は京急ホテル前で終わると前に書いたが、今地図を見たら走水交差点で終わっていた。
そこから先、観音崎と鴨居を通る道は県道209号・観音崎環状線だった。




うわ、ずいぶん潮が引いている!


 

このところ何度か来ているが、こんなに引いたところを見るのは初めてだ。




壁紙になるかと思ったけれど、単調過ぎ。(笑)




突堤が釣り人でいっぱいだったので、左の浜へ降りてみた。


 
(クリックすると大きなサイズに!)
この真ん中に上の写真がはまると思ってくれればいいかもしれない。
風があるのになぜこんなに波が静かなんだろう。



(マウスオンで沖の船拡大♪)
この2枚をとる時間差1分16秒の間に沖の船の位置が変わっている。
ずっと見ていると結構早いが、距離はあんなもの。
時速とかノットとか、こうして眺めている分にはどうでもいい。



(マウスオンで波打ち際♪)
淡々と波打ち寄せる海辺にいると、時間の感覚がなくなるようだ。
腕時計をしなくなって8年ほど経つが、晴れた日にこんな場所にいると、
お日様の位置や陽射しの強弱で時間を推し計るようになる。
それに、海にいることの面白さは、潮の満ち引きという変化があること。
風も、変わる。



(クリックすると大きな写真に♪)
今日はトンビが遠くにいて全く狙われなかったので平和にもぐもぐ。
お茶なんか飲んでいるうちに少し暗い色をしていた雲も消えて強い日差しが照りつけてきた。

「2輪車に乗る時は長袖長ズボン」と教習所で教わって、それ以外の服装で乗ったことがない。
今さらシートベルトをしないでは乗れない4輪車みたいな感じだ。今日も薄い長袖のシャツで来た。
あまりに暑かったので、脱ごうかと思ったのだが、
既に何度かの観音崎行で肩も首も腕もいい色になってしまっていたので、
これ以上焼けたら老化するだけなんじゃないかとわが身を危ぶみ、我慢して耐えた。あちぃ。




これも壁紙になるかと思ったが、やっぱり単調だ。カニでも歩いていればいいのに。



(クリックすると大きな写真に♪)
あの岩場が気になる。




カニ発見♪
…うーん、他に蠢く物が何なのかは、あえて確認しないでおこう…。(^_^;)


 

潮だまりや磯で小さな生き物を探したりするのは実に楽しい。



(マウスオンで小さな磯を俯瞰♪)
あ、ランドマークだ。
ここまで陸路を30kmぐらい走ってきたが、ずいぶん近くに見える。




あれ…そうだよね!?(なんか違う気もする)




これなら単調さは少し救われるが、壁紙にするには眩し過ぎる。



(マウスオンで浜辺にズレる♪)
この時、波静かな砂地の海の底までを、強い陽が照らし出していた。
夏になるとアマモは枯れると、前に釣り見物のおじさんが言っていたことを思い出した。確かにアマモがない!
というか、こんなに浅かったのか?この海は。
陽が暗いと?潮が満ちていると?暗くてわからなかった海の底が、こんなにはっきりと見えてしまうなんて。
これでは魚たちの楽園も形無しだ。
私はどこへ逃げればいい?

しかし、こんな海なら怖くはない。死ねそうにない海は、安心してきれいだと思って眺めていられる。




いつもここから灯台を眺める突堤。海パンの若人がやってきて飛び込んだ。
いつも、どのくらい深いのだろうと恐れを持って覗き込んでいたあの突堤の上から。
ところが、飛び込んだ彼らの、腰の上あたりまでしか深さがない!
…驚きである。
海の水も、季節によって、天候によって、その明度を変える。
容易に見えない人の心のように、変幻自在だ。
住む魚たちを守ったり、自らを晒したり。深く受け入れたり、浅くはね返したり。




突堤から、レストハウス・駐車場のほうへと戻ってくる。




現在時刻12:44。来たとき(12:11)より潮が上がってきている。
まだほんの数cmかもしれないのに、それは絶対的な力を持って迫ってくる。
抗いようのない、何をもってしても敵わない、叶わない、適わない、自然のことわり。


 

さあ、今日のテーマがこの先にある。
右へ行っても直進しても、どちらにしてもトンネル。
くぐらなければ、先へは行けない。



(クリックすると原寸大未加工写真)
もういちどだけ振り向いた私の前に、海は、何という色を見せてくれるのか…。



(クリックすると原寸大未加工写真)
携帯の待ち受け用にでも、いかが?




トンネルの先へ行かなければならないと思っていた。
R16は走水で終わる。観音崎より先へ、私は進まないといけないと思った。
15年前から、私の時は止まっていた。
(あ、なんだこの灯台たちは。「ザク」みたいだぞ・笑!)




観音崎隧道。いざ。


 

何だよ、向こうがすぐ見えるほどに短いし、通ってしまえばどうといういこともないただの道路じゃない。
抜けた先には東京湾海上交通センターと観音崎灯台の入口道路があった。それだけ。


 

トンネルから坂を下ってくると、観音崎自然博物館があった。ビジターセンターもあるらしい。
地元民ではないらしいオシャレな格好のおばさまたちが数人、バスを待っていた。
この小さな浜は「たたら浜」。一応海水浴場だ。
ギャルが3人、うつ伏せになって背中を焼いていた。


 

観音崎大橋。昭和49年10月の開通らしいがあまり橋らしくないのでそれと気付かず渡り切ってしまった。
それよりも、彼方に見える久里浜の、火力発電所の煙突が気になった。


 

鴨居港の湾内に差し掛かる。すぐ先がTの字になっている。
右が209号線で鴨居の街中を通り浦賀へと向かう道。左が海へと張り出したかもめ団地へ向かう道だ。
昔から、地図で何度となく見ているかもめ団地。
どんな所なのだろうと思いつついちども訪れる機会がなく、その様子は想像の域を出ない。
「鴨居港」の信号を見つめ、左のウインカーを出した。
巨大な団地が見えてきた。高層の、何だこれは、海の風に抵抗するかのように建てられた白い構造物。
風景が単純に見えた。
空の青と団地の白。海の青と雲の白。灰色のコンクリートや道路にスモッグ。単色の風景。
車も通らず、人も歩かず、波音と風音が渦巻き、遠くに蝉が鳴く。
ところが、何も音が聞こえていないように静かだ。単調だ。
漁村の真昼は、いつもこんなに眠ったようなのか。



(マウスオンで漁船とかもめたち)
低層の棟や小学校の前を通り、浦賀港へと出てきた。


 

むわぁんと魚のにおいがする漁港。漁船や網やヨットがたくさん。磯子あたりの海とは全く違う様相。
叶神社を過ぎ、なるべく海に近い道をとぼとぼと進んでいくと、「浦賀の渡し」があった。


 

現役の渡し船。しかし、あまりきれいにされ過ぎの気も無きにしも非ず!?


 

浦賀駅前で折り返すようにして港の縁を行く。
道なりに右へ行けば久里浜だったかもしれない場所も、左の海沿いの道へ入ってみた。
すると、左側に公園のように整備された場所があったので停まってみた。
「陸軍桟橋」だった。



(マウスオンで説明拡大)


(マウスオン船番所跡説明)
地元のおじちゃんや子供が釣りをし、ばーちゃんたちがのどかにおしゃべりをしている。
どんなに観光地化しても、地元の色合いが抜けない。どこもみんなそうだろうか。




川間トンネルをくぐって開国橋を渡る。ここはもう久里浜港だ。
カインズホームの懐かしい看板を見つけて嬉しくなり、思わず記念撮影♪(笑)
しかし、なぜだかさっきからギックリ腰みたいな痛みが出てきている。思い返せば2、3日前からか?
時間も早いし、できれば三浦半島一周でもと企んでいたが、
段差が響くようになってきたので、もう無理はせず、今日はここまでにした。




最後にここだけ。フェリー乗り場。久里浜まで来た証拠の1枚。


  

上り方向すぐ左のペリー公園に入る。裏へ回ると車が停められてトイレもあることを憶えている。
15年前と何も変わらない気がした。

「車に乗っているところなんて想像できない。自転車に乗っているところしか想像できない」
と、言われていた私が車に乗るようになり、今はバイクに乗って、ひとりでここまで走ってきた。
誰に連れて来てもらわずとも、こうしていつでも来たいときに来られる。
三浦なんて、近いものだ。




久里浜港。こんな景色が日頃の散歩コースなら、ちょっと羨ましい。


 



本日の収穫。横須賀のマンホールたち。


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