魚肉が沈殿していることがあるので、よく振ってお飲みください。
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【11.6.17】

 

昨年亡くなった父の会社の用事で神戸~名古屋へ行くことになった。
母が、ひとりで行けないからついてきてというので、已む無く今日は仕事を休んで。
東海道新幹線は、確か中学の修学旅行と20代後半の1泊京都旅行、あと米米クラブの大阪城ライブで一往復。
東北新幹線は25歳の時の伯父の見舞い。新幹線と名のつくものはその4度だけだと思った。
飛行機は高校の修学旅行で羽田と福岡を一往復のみ。
遠くへ行ったことといえば、北は社員旅行の蔵王と家族旅行の佐渡。
南は高校の修学旅行の九州と、その手前が米米ライブと野暮用日帰りで大阪(青春18きっぷで全線鈍行)。
あと、近場だけれど敷居の高いところ(笑)で、TDLは知人から無料チケットをいただいて2005年に初めて一度だけ行った。
若い頃からずっと貧乏だったし、今でも貧乏だし、これからはもっと貧乏になるだろうから、北海道や沖縄は行くことなく終わると思う。
ETCの1000円割りも19日で終了だし、もう手軽に行ける遠いところといえば天国を残すのみとなった。


 

京都辺りの風景から遠くの山々が気になり出した。京都~新大阪間は大きな川をいくつも渡ったような。




新神戸に着いたという。ほんの2時間半ぐらいしかたっていないのに。あまりの早さに気が変になりそうだった。
ものすごい距離を移動してきた実感が無いのに
乗り換えアナウンスでは普段全く聞かない地名ばかりが連呼されている。非常に落ち着かない。
目的地は「神戸」なので在来線に乗り換えなければならない。
路線図を見に行くと、路線図の真ん前に立って吉本の芸人みたいにデカイ声で携帯で話していた中年のオッサン(紳士)が、
「どこ行かはるの?」
みたいな言葉で聞いてくれた。神戸だと言うと
「それやったら…」
と、新快速に乗れとか、姫路とか相生と書いてある電車に乗れとか、親切丁寧に教えてくれた。
親切なのに表情がはじめから最後までずっと変わらないところが大阪の人っぽい感じだった。
約束の時間までかなりあったので、すぐ近くのそば屋に入った。
ウインドーのこの表示に驚く。なんだ「ヘレカツ」。どう見てもヒレカツ。
店内では賑やかな関西弁にやはり外国を感じた。
長野あたりで松本ナンバーに囲まれてもどうってことないのに、飛び交う言葉というのは恐ろしいものだ…。




無事、JR神戸線に乗り換える。気になっていた山の連なりがどんどん近くに迫ってくる。
線路の反対側は少し行くと海なのだろう?でもってこっちはもう、すぐ山だ。
大昔は平地なんてなかったのではないだろうか?一の谷の合戦は本当のことなのだと思った。
見えているあたりの山が有名な「六甲」らしい。
須磨とか明石とか、十二単衣を纏った瓜実顔の女性たちの姿が浮かんでは消える。なんと雅な地名ばかりが…。
地元の人たちは何とも思わないのだろうか?
温泉も出るとかで、辺りの景色が熱海っぽいところも…などと思っていると、南京街とか元町とか、馴染みの地名が!?…



(マウスオンで写真がチェンジ)
神戸に着いて驚いた。なんと、横浜ソックリ。


 

ほらほら、中央口を出たこのあたりなんて、まるで西口のダイヤモンド地下街へ下りて行くところとそっくりおんなじ…。
(駅の作りなんて全国どこでも同じようなもんだって!?アタシが知らないだけか?)




降りたホームのすぐ向こうにこれをみつけた。広いホームのこの場所に降り立った偶然。これは東京に於ける日本橋みたいなものか。
関西といえば大阪だと思っていたけれど、「神戸」なんだ…。「東京VS横浜」と同じ気分を「大阪VS神戸」にも感じた。
しかも、神戸駅を出ると、その雰囲気はまさに横浜駅東口そのもの。市場のあたりから新山下~根岸にかけて…。
500km以上の距離を隔てた別の場所とは思えないほどの相似。抱いていた「神戸」のイメージが、全く違うものになった。
兵庫港は神戸港の元の場所、日本で横浜の次に開港した港だと、神戸の人が話してくれた。
横浜でも、桜木町が元々の横浜駅だったことを思った。
波止場の向こうに見える造船所、上組の倉庫、もう全くの見慣れた港の風景…。
父が生涯を過ごした貿易港横浜の会社の本社が神戸であることの当然さがわかった。
今までずっと、神戸本社には漠然と敵のような意識を持っていたけれど、
父は「神戸」も「横浜」と同じように好きだったのではないかと思った。




「お土産」というものを、ひとつも買わなかった。
でもイコちゃんは気に入った。みどりの窓口にあったマスコットがかわいくて、
新大阪の売店にあったひざかけ入りぬいぐるみを衝動買いしてしまおうかと思ったくらいだ。

それを思い留まったら他にほしいものが無くなってしまった。(新幹線柄の靴下にはなぜ大人用が無いの?)


 

700系というのに乗った。
私の中で新幹線といえば「びゅわーん びゅわーん 走る 青いひかりの超特急…」なので、
音もなく入線してきたのっぺりとした顔の先頭車両に、おばけにでも会ったようにびっくりしてしまった。
この時刻表、手にとって即目的のページを開いて見てしまう自分に少し驚く。
一時期、鉄道が好きだったことがある。ワゴン販売をやってみたくて応募を真剣に考えたこともあった。(笑)


(おわり)


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